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呼吸器ジャーナル Vol.74 No.3 : 気管支拡張症の新時代が来た!―診断・治療戦略の再構築

南宮 湖 編集 / 医学書院 / 2026-08-24発売

内容
気管支拡張症は、慢性的な咳嗽や膿性痰、繰り返す急性増悪によって引き起こされる慢性呼吸器疾患である。かつては特異的な治療薬に乏しく、対症療法が主体とされてきたが、現在、気管支拡張症をめぐる情勢は欧米のみならず日本でもかつてないほどの注目を集めている。この劇的な変化の背景には、間違いなく、好中球性炎症を標的としたDPP-1阻害薬をはじめとする「新薬」の登場が間近に控えているという事実がある。私たちはまさに、診療のパラダイムシフトという「新時代」の入り口に立っている。しかし、ここで重要なことは、単に新たな治療選択肢を手にするという事実だけにとどまらないと筆者は考える。新薬の登場がもたらす真の意義は、これまで十分に注目されてこなかった、つまり医療の谷間に埋もれていた患者さんの悩みを拾い上げてそれに対応できるということにある。そして何より、これまで見過ごされがちであった「周辺の臨床的問題点」に光が当たることにこそ、大きな意味があると考えている。気管支拡張症は多様な病態背景をもつ疾患群であり、その診療と真に向き合うためには、従来の枠組みを越え、個々の病態に応じた個別化医療(treatable traits)の概念を導入することが不可欠である。そのような観点から、本特集「気管支拡張症の新時代が来た!―診断・治療戦略の再構築」では、画像や病理、新規薬剤や呼吸リハビリテーションといった「王道」のテーマ以外にも、これまで包括的に議論される機会の少なかった周辺領域や、未来への喫緊の課題についても深く踏み込んだつもりである。小児期に診断された患者が成人期へと移行する際の専門性をいかに確保するかという「移行期医療」、ならびに、進行例における最終的な選択肢となる「肺移植」といった点について、第一線の臨床医に最前線の知見を取り上げていただいた。これらは患者の生涯にわたるシームレスな管理を支えるうえで避けては通れない領域である。さらに、プライマリケアと専門医の連携、最先端のマイクロバイオーム研究、国内外のレジストリやPPI(患者・市民参画)の取り組みにいたるまで、気管支拡張症を取り巻く多様なエッセンスを素晴らしい執筆陣に本特集の中で凝縮いただいた。医学の進歩は、常に患者さんと共にあるべきである。本特集に散りばめられたエキスパートたちの実践的知見が、読者の皆様の明日からの臨床の一助になり、なによりも気管支拡張症の患者さんのためになれば幸甚である。(企画者Editorialより)

書誌情報

書名
呼吸器ジャーナル Vol.74 No.3 : 気管支拡張症の新時代が来た!―診断・治療戦略の再構築
よみ
コキュウキジャーナル : キカンシカクチョウショウノシンジダイガキタ シンダン チリョウセンリャクノサイコウチク
著者
南宮 湖 編集
出版社
医学書院
発売日
2026-08-24
価格
4100円
判型
A4変形
ページ
280×210mm
分類
医学・歯学・薬学
対象
専門
ISBN
9784260029384

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